修士研究 2026
- maedazemikouhou
- 4月9日
- 読了時間: 4分
皆様いかがお過ごしでしょうか。M2になりました!広報の土屋です。
新年度になりましたので卒業生の修士研究の最終成果を投稿させていただきます。
どの作品も6年間の集大成になるような研究になったのではと思います。
以下に2026年度の修士研究の氏名・タイトル・コンセプト・提案・模型を発表順に紹介していきます。
小島 宗也
パースペクティブの構成要素を用いた設計手法に関する研究
-“多層空間の可視化”と“動線的消失点の生成”による商店街のリノベーション-
本設計は、通過動線へと縮退した商店街に対し、視覚と行為の関係から空間を再構築する試みである。遠近法の構成要素を抽出し、既存の通りに「フレーム」を重ねることで、隠れていたパースの構図を可視化した。さらに階段や開口部など動線を伴う要素を挿入し、行動の方向性の先に立ち上がる「動線的消失点」を生成することで、人の対流を誘発する空間構成を提案する。商いに依存せず、振る舞いが風景となる商店街の再生を目指した設計である。


堀部 孔太郎
都市に埋没する日本庭園の景観再編
-縮景園に隣接する高層建築への「貸景」を用いた設計提案-
この設計は、高層住宅が縮景園の景観を壊すのではなく、支える存在になることを目指したものである。「貸景」という考え方を用い、バルコニーに自然と生活を重ねることで、都市・住まい・庭園をゆるやかにつなぐことを目的としている。



長野 耀
あいまいな境界による共同性
-建築家による“意図”と住民による“生成”の循環関係-
現代都市においては、経済合理性や市場主義のもと、空間の繊細な「境界」をつくる余地が失われつつある。本研究は集合住宅における「境界」の空間的構成に着目し、現代都市における共同性の可能性を再考することを目的とする。その際、重要となるのが「意図された共同性」と「生成された共同性」という二つの関係性である。この二つの対比を通じて、現代都市における「あいまいな共有」の再構築を探る。



和才 竜士
空間がもたらす主体性
-資本主義の"顔を隠す"オフィス空間の再編-
均質なスラブの積層と壁による分断——資本主義が規定する区分所有的オフィス空間。本設計は、壁を撤去し、スラブを視線と動線で再編し、外壁をスケルトン化することで、この構造を解体する。空間から「どこまでが自社か」という境界を隠すことで、人は建築全体の中から「いま、どこで、どう働くか」を選び続けられる。主体性を自社エリアから解放し、建築全体へと拡張する試みである。


田中 万尋
周辺環境との相互作用に着目した劇場空間の研究
-“都市的劇場観”に基づく設計手法の構築-
本研究は、都市空間に劇場空間が都市空間に引き起こす現象への関心を端緒としている。日
本の劇場史において、かつて劇場空間は都市とのホモロジーを持ち、多角的な鑑賞を許容し
ていた。近年の劇場は客席に等しい環境を作るための型が重視されるが、路上パフォーマン
ス等においては多角的な鑑賞を促す劇場空間が生み出されているとも言える。意味が多様
化してきた劇場空間に対して、日本の「伝統的鑑賞空間」、都市の中に起こる「現象的鑑賞
空間」、「現代の鑑賞空間」という 3 つの類型に対象化し、4 つの研究を行った。それらを統合した手法を周辺環境と一体として考えるための「都市的劇場観に基づく手法」として提案する。設計試案では解体建築の痕跡を読み取り復元し、ホールを中心に再編することで可変性を備えた四つの上演形式を提案する。さらに都市的オブジェクトを介して周辺環境との相互関係を創出し、新たな界隈性の可能性を示した。本研究を、かつて劇場が担ったハレとケの時間的反復を継承し、都市との相互作用を促す設計手法を提示するものとして位置付
ける。





三原 海音
自己と他者の共存関係の再構築
- 行為の正当化による規範的行動からの解放と個人的行動の誘発 -
普段は他人に見せられない個人的行動を、他者が存在する場においても成立させる建築
形態の提案
人の目を過度に意識することで自分らしさが失われがちな都市空間に対し、個人的行動
をひらくことで人との新たな関係性を生み出す可能性について考えた




とても素晴らしい設計を残してくださいました。
先輩方に負けぬよう私達も研究に勤しみたいです。
先輩方社会人頑張ってください!ゼミ生一同応援しております(^-^)
次回は卒業設計の最終成果を投稿します。
M2土屋



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